大塚製薬株式会社

会社概要

社名 大塚製薬株式会社
本社所在地 東京都千代田区神田司町2-9
電話番号 03-6717-1400
代表者 代表取締役社長 岩本 太郎
URL http://www.otsuka.co.jp/
設立 1964年8月10日
資本金 200億円
従業員数 5,723名(2011年3月31日現在)
事業内容 医薬品・臨床検査・医療機器・食料品・化粧品の製造、製造販売、販売、輸出ならびに輸入

日本屈指の製薬会社である大塚製薬

大塚製薬は医療関連事業とニュートラシューティカルズ関連事業を展開しています。一般的には、医療関連事業よりもニュートラシューティカル事業の方が認知度は高いのではないでしょうか。

ニュートラシューティカルズ関連事業と聞いてもピンときませんが、ポカリスウェットやカロリーメイトなどを展開する事業のことです。大塚製薬では、私たちの生活に根付いた数多くの商品を提供しています。 例をあげると、オロナイン、オロナミンC、ポカリスウェット、カロリーメイト、ソイジョイと、そうそうたる顔ぶれです。

意外にも営業利益の大半は医療関連事業

製薬業界で働く人であれば、大塚製薬の医療用医薬品メーカーとしての実績をよくご存知だと思いますが、一般の人のイメージは、カロリーメイトなどの栄養補助食品のイメージの方が強いと思います。

しかし、大塚製薬の業績はというと、一般の方のイメージとは医療関連事業の営業利益が大半を占めており、ポカリスウェットやカロリーメイトの営業利益は微々たるものとなっております。 ポカリスウェットに関していうと、後発のスポーツドリンクが数えきれないほど登場していますので、相当な苦戦を強いられているのではないでしょうか。

医療関連事業では、主に中枢神経系とがんの領域に重点に置き治療薬の開発にあたっています。近年主力商品となっているのは、抗血小板剤「プレタール」、胃炎・胃潰瘍治療剤「ムコスタ」、 抗精神病薬「エビリファイ」、制吐剤「アロキシ」です。胃炎・胃潰瘍治療剤「ムコスタ」は特許切れを迎え、大幅に売上を落としていますが、抗精神病薬「エビリファイ」が好調であるため、 上手く支えることができています。

俯瞰的アプローチ

オロナミンC、ポカリスウェット、カロリーメイトなど、知名度抜群の商品を提供していながらも、営業利益の割合は微々たるものとは驚きです。 ニュートラシューティカルズ関連事業が駄目なのではなく、医薬品関連事業が優秀すぎると考えた方が適切かもしれません。

しかし、その優秀な医薬品関連事業も特許切れという深刻な問題に直面しています。大塚製薬の胃炎・胃潰瘍治療剤「ムコスタ」は、2009年に特許切れを迎え大幅に売上を落としました。 現在は、抗精神病薬「エビリファイ」に依存している状況ですが、その「エビリファイ」も特許切れが迫っています。

この事例から、製薬会社の経営の難しさを改めて感じます。製薬会社が生き残っていくためには、常に新しい新薬を開発し特許を保有していかなければならないということです。 1日も早く「エビリファイ」に次ぐ新薬が誕生することを期待したいですね。